空売りOK?貸借銘柄とは
会社四季報の【株式】の項目に『貸借』と書かれている会社があります。
これは、その上場企業が「貸借銘柄」であることを表します。
貸借銘柄とは
その企業が「貸借銘柄」かどうかは、株式信用取引をする時に重要になってきます。株の銘柄には3つの種類があります。
- 何もなし:信用取引が一切できない銘柄。
- 信用銘柄:信用買いができる銘柄
- 貸借銘柄:信用買いと信用売り(空売り)の両方ができる銘柄
※なお、信用売り(空売り)だけができる銘柄は存在しません。
信用取引とは
株式信用取引とは、証券口座に預けているお金や保有している株式を担保にして、約3倍程度の資金を借りて、そのお金で株の売買ができる仕組みです。
いわゆる株の売買だけに使える借金と同じですが、短期取引をする投資家を中心に一般的に知られている取引方法です。
信用取引ついて詳しく知りたい方は、各証券会社のホームページをみてください。
おそらく、信用口座開設の宣伝をしているはずです。
信用取引の方法は2つです。
- 信用買い:借りたお金を使って株を買う取引
- 信用売り(空売り):株券そのものを借りて売りて売却し、あとで株券を返す取引
信用買いについては通常通り、株価が値上がりすると利益になり、下がると損失になります。
自分が持っているお金以上の金額の取引ができる(レバレッジ取引)仕組みです。
空売りとは
一方、信用売り(空売り)は少し特殊です。
空売り(からうり)はよく、「売りから入る取引」とか「不景気で株価が下がっても利益が出せる取引」と表現されることが多いです。
- 借りるのはお金ではなく、「株券」です。
- 借りた株券をまず最初に売却してしまいます。(売りから入る)
- そして、株価が下がった所で、すでに売却済みの株券を買い戻します。
- 買い戻した株券を返却して取引終了です。
空売りが本来の株式取引と違うのは「株価が下がれば利益になり、株価が上がれば損失になる」ということです。
自分が株を保有していなくても「売る」ことができるので「空売り」と呼ばれます。
まとめ
- 貸借銘柄は信用買い、信用売り(空売り)、両方の取引ができる銘柄のこと
- 信用取引は証券口座の金額以上の取引ができる仕組み
- 空売りを利用すれば株価が下がっても利益を出すことができる