会社四季報の見方
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未来の業績予想も開示!会社四季報の【業績】の見方

業績

企業情報のデータブック、会社四季報の中でも目玉の一つとなっているのが【業績】欄です。

企業の過去の業績と、未来の業績予想が開示されており、会社がこれまでどんな結果を残してきたのか、未来にどうなるのかがひと目でわかります。

トヨタ自動車の業績

サンプルの図は「会社四季報 2012年 夏号」に記載されていたトヨタ自動車(7203)の業績欄です。

過去5期分の業績結果と未来の2期分の業績予想

業績予想

会社四季報では、過去5基分の業績の結果と、まだ結果が出ていない未来の業績予想を2期分開示しています。

上記の図の赤枠部分を説明するとこのようになります。

◎08.3 → 2008年3月の本決算の業績結果
◎09.3 → 2009年3月の本決算の業績結果
◎10.3 → 2010年3月の本決算の業績結果
◎11.3
◎12.3
◎13.3予 → 2013年3月の業績予想
◎14.3予 → 2014年3月の業績予想
-----------
中11.9 → 2011年9月の中間決算の業績
中12.9予 → 2012年9月の中間決算予想
-----------
会13.3予 → 2013年3月の業績予想(会社発表の数値)

「中」は中間決算という意味で、「予」は業績予想を表します。
この四季報が発売されたのは2012年6月15日なので、まだ2012年9月の中間決算や、2013年3月の本決算は発表されていません。

四季報予想と会社予想の違い

一番下に『会』と書かれている項目があります。
これは、「会社予想」、つまり会社側が公式に発表している業績予想を表します。

では、上の方に書かれている業績予想は一体だれが予想した業績なのでしょう?
答えは「東洋経済新報社の記者が予想した業績予想」です。

会社四季報では、東洋経済が会社に対してのヒアリングや分析をすることで、独自に業績予想した『四季報予想』と、会社側が公式に発表した『会社予想』の2つが掲載されています。

この2つを見比べることで、「四季報予想に対して会社側は弱気の見通しを示しているな」とか「会社予想がやたらと強気だけど本当に達成できるのだろうか?」など、投資判断の一つの基準に使えます。

どちらが重要かと言われると、私は会社四季報が発表している「四季報予想」の方が重要だと思っています。なぜなら、東洋経済の業績予想とはつまり、投資家目線の業績予想だからです。

上場企業は、上方修正や下方修正など、業績予想が大幅に変動しない場合は、公式に発表した会社予想の数字に着地するように会計処理をするので、会社予想の数字と、その後の決算書に書かれる数字はほぼ一致します。

実際に、株価の変動を見ても

会社予想通りの業績結果になったけど、四季報予想を大幅に下回った
(投資家の期待するほどの結果は出せなかった)
株価下落

会社予想の業績には届かなかったけど、四季報予想よりは良かった
(投資家が想像していたよりも悪くなかった)
株価上昇

ということが頻繁におこっています。

業績の見方

業績の見方

それでは、実際に2012年3月期のトヨタ自動車の決算を例にして、業績の見方について開設していきます。

【業績】の隣にも書かれていますが、単位は「百万円」です。
また、数字の隣の「」はマイナス、つまり赤字だったことを表します。

売上高とは

売上や営業利益の意味

売上高とは、いわゆる「売上」のことです。
とにかくいくら売れたかを表します。
トヨタが自動車を200万円で販売したら、売上に200万円計上します。

単位は百万円なので、2012年3月期の決算(2011年4月~2012年3月まで)にトヨタ自動車が商品を販売した売上高は、18兆5836億5300万円になります。

ちなみに18兆円という売上高は、日本でも1位、2位を争う数字になります。

営業利益とは

営業利益とは、いわゆる「利益」のことです。
トヨタが事業で稼いだ利益のことだと思ってください。

■営業利益の計算方法
売上 ‐ コスト = 営業利益

コストとは、必要経費のことですが、「製造原価 + 人件費など」と覚えておくと役立ちます。

トヨタが売上を上げるためには、まず最初に自動車を作らなければなりません。
自動車を作るには「材料や部品を調達したり(製造原価)、工場で働く人を雇ったり(人件費など)、販売店で車を売る人を雇ったり(人件費など)、販売店舗を借りたり」しなくてはなりません。

自動車を一台作るために、いろいろなコスト(経費)がかかります。

よって、自動車販売で得た売上から、自動車を作るのにかかったコストを差し引いたものが利益(営業利益)になるのです。

経常利益とは

誌面の都合上だと思いますが、会社四季報の業績欄には「経常利益」というものも記載されています。

経常利益とは、「営業利益に本業以外の利益と損失を足したもの」です。

「本業以外の利益や損失」とは、金利収入や配当収入だったり、為替変動による損益のことをあらわします。

トヨタ自動車が持っているお金のうち、一部はみなさんと同じように銀行に預金しています。
銀行に預金していると利息がもらえるので、金利収入(預金利息)が発生します。

また、一部のお金は他の会社に投資するために株を買うことに使っています。
他社の株を保有していれば、配当金がもらえるので、配当収入が発生します。

そしてもう一つ。
トヨタ自動車は国内だけでなく、海外にも自動車を輸出しています。
外国での取引には、米ドルやユーロが必要なので、為替取引によって日本円を米ドルやユーロに替えて保有しています。

外国為替もまた、株価と同じように変動するものなので、為替変動によって為替差益、為替差損が発生します。

このように、本来の業務以外で発生した利益や損失を足したものが経常利益です。

税前利益と純利益

税前利益は、「税金を引く前の最終的に残った利益のこと」です。

税前利益は、経常利益に「特別利益・特別損失」というものを足したものです。

■税前利益の計算方法
税前利益 = 経常利益 ‐ 特別利益(特別損失)

■特別利益・損失とは
特別利益や特別損失は、「一時的な利益や損失のこと、突発的に発生したもの」を表します。

例えばトヨタ自動車が、子会社のダイハツを他社に売却したとします。
ダイハツを他社に売ってしまったら、一時的に多額の利益が発生します。
ここで発生した大きな利益を営業利益や経常利益に組み込んでしまうと、業績のブレが大きくなってしまうので、別にして考えようというものが「特別利益」です。

特別損失も同様です。
例えば、東日本大震災のような大地震が起こって、工場の閉鎖や部品の調達が遅れ、一時的に大きな損失を被ってしまった場合。
こういった一時的に突発的に起こった損失が「特別損失」になります。

純利益と1株益・1株配とは

最終的に、税前利益からさらに税金を引いたものが純利益(当期純利益)です。これが会社に残った最終的な利益になります。

1株益(1株あたり当期純利益)は、純利益を発行済み株式数で割ったものです。1株益はPER(株価収益率)の計算にも使われる重要な数字です。

1株配は、1株あたりの年間配当金のことです。
トヨタ自動車は100株単位での取引が可能な銘柄なので、トヨタ株を100株保有している場合、1年間に5,000円の配当金が受け取れます。

多くの企業は期末配当と中間配当の年2回の配当を出しているので、トヨタの場合も同様に、中間決算時の9月に2,500円、期末決算の3月に2,500円、合わせて年間で5,000円の配当が投資家に還元されるというわけです。

まとめ

  • 業績予想には非公式の「四季報予想」と公式の「会社予想」がある
  • 業績欄の単位は「百万円」、「▲」は赤字を表している
  • 売上、営業利益などの意味を覚えておこう

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