総資産・資本金・株主持分比率のやさしい説明

総資産、資本金、株主持分比率の説明

会社四季報の【財務】

会社の規模を知る時にいちばん最初に注目するのが「資本金」です。
企業のホームページなどをみても、会社概要のページにたいてい「資本金はいくら」と記載されているからです。企業の規模を知る指標には、他にも時価総額などがあります。

しかし、資本金って一体どんな意味があるのか、意外と知らなかったりします。
ここでは、財務の基礎となる「総資産、資本金、株主持分」の意味と、それぞれの関係性についてご説明します。

この3つの関係性がわかると、会社のしくみが簡単に理解できるようになります。難しい項目ではないので、私と一緒に勉強していきましょう。

総資産、株主持分(比率)、資本金は、会社四季報の【財務】の欄に記載されています。

貸借対照表(バランスシート)のかんたんな説明

貸借対照表(バランスシート)

企業が発表する「決算書」には、貸借対照表(バランスシート)というものが掲載されています。バランスシートは通称「BS」と略されることもあり、財務分析をする時に役立つ表です。

貸借対照表とは、「会社の財産状況が現時点でどうなっているか?」を表したものです。

あなた自身の個人の財産状況がどうなっているか?を考えると理解しやすいです。
例えば「財布の中に現金がいくらあって、銀行に貯金がいくらあって、家を持ってる、車を持ってる、クレジットカードの未払い分がある、家と車のローンがある、テレビを持ってる、パソコンを持ってる...」という財産状況とそれぞれの金額を表にしたものが貸借対照表です。

貸借対照表は次の3つから成り立ちます。

  • 資産の部:利益を出すために使われるもの(工場、店舗、設備、現金等)
  • 負債の部:借入金など(お金の未払い分とかローンとか)
  • 純資産の部:株主から預かったお金+α

「株主から預かったお金」は借金(負債)ではありません。
株式会社は株主のもの」なので、株主のお金は自己資金、つまり返さなくてよいお金です。(もし投資した会社が倒産してしまっても、投資金額は返ってこないということです)

会社が利益を生み出すしくみ

会社が利益を生み出すしくみ

会社が利益を生み出すしくみはこのようなものです。

  1. 会社は株主から得たお金(純資産)と借金(負債)を使って「資産」を買う
  2. 資産(利益を生み出すための設備や現金など)を使って利益を生み出す
  3. 生み出した利益は株主に還元されることで「純資産の部」が拡大する

この形がわかると、総資産、資本金、株主持分(比率)の理解は完ペキです!

「総資産」は会社を構成するすべての資産

上記の図にもありますが、総資産会社が持っているすべての資産のことです。
工場や店舗、商品や現金のことであり、その源泉となる資金(つまり軍資金)は株主から預かったお金(純資産)と借入などによるお金(負債)を足したものです。

もしあなたの持っているお金が10万円で、銀行から新たに100万円借金をしたとします。
借りた100万円はあなたのものではありませんが、あなたの総資産は110万円です

つまり「純資産 + 負債 =資産(総資産)」ということです。

「資本金」は会社設立時に必要な見せ金

資本金は、いちばん最初に株主から預かったお金のことです。
企業が生み出した利益は純資産に還元されるので、純資産は常に変動しますが、資本金の額は基本的には変わりません。(資本金を増やすには「増資」という手続きをする必要があります。)

資本金が大きいとどんなメリットがあるのか?
資本金が大きい会社は、それだけ大きなお金を株主から集めたという証明になります
それだけ多くの株主が出資したことになりますし、それだけの金額を投資する価値のある会社だという証明になります。

つまり、資本金は会社の信用や規模感を表すための見せ金です
そして、企業はまず最初に資本金を元にして銀行などからお金を借ります。

銀行がお金を貸す上で、資本金の大きさは一つの指標になりますし、一緒にビジネスをする取引先や、商品を買ったりサービスを受ける私たちも、資本金の大きさをその会社が信用できるかどうかの判断材料に使います。

「株主持分比率」は総資産に対する株主の出資比率

会社四季報の【財務】

株主持分比率は、総資産のうち、株主の出資比率がどれくらいの割合かを表す数字です。
株主持分比率を見ることで、財務健全性がわかります

先ほどの貸借対照表を思い出してください。
純資産の部は株主から預かったお金のことです。

純資産(株主持分)が大きいほど、借金に頼らず自己資金だけで会社を運営できていることになります。

サンプル図は、NTTドコモの会社四季報データです。
株主持分比率が72.9%ですので、借金などによる負債は27.1%だとわかります。

株主持分比率があまりに低い会社は、それだけ負債に頼ってビジネスをおこなっていることになり、財務健全性が低いと言うことができます。
ただし、業種によって借金に頼りがちな業種、あまり借金が必要ない業種がありますので、株主持分比率が低い会社が必ずしも悪い会社だとは言えません。

ここでは「純資産 = 株主持分」として説明しましたが、厳密には株主持分は『資本金、資本剰余金、利益剰余金の合計から自己株式を引いたもの』として定義されています。

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